海から見ている

 しばらくの間、理不尽な思いにかられて、暗闇から空を見つめていた。

 疲れているのに、休むことも出来ず、何かをつかもうとしてもがいていた。

 そんな私がいた。


 遠方の夫が、話しを聴いてくれた。

そして、

「今、見えて来ている未来を信じよう。賢明に生きて来たあなたを誇りに思う。」

と、励ましてくれた。

 

 そうしたら、

 海からのメッセージが届いた。

 それは、打ち寄せる涙間からの宝ものだった。

 必要な分だけ網ですくい取ろう。

 そう考えていたが、既に手元に届いていたのだ。

  

 朝のカフェで、朝食を取りなら、

 かわいらしいベビーの泣き声が聞こえてきた。

 そうして、新しい朝は訪れた。

 セルフケアのためのアートから、

思いがけない自分の気持ちが、生まれていた。