静かな夜

 ゆっくりしてください。と、人にはいう。

 しかし、自分はそんな余裕などまったく無い。

 終活の時間割が進まないと、

 嘆き急いでる。早く何とかしなくては、、と。

 池の亀さんたちは、まず甲羅干ししてからと、じっと待っている。

 まるでゆっくりが早いと知っている。

 今夜は、亀さんモードに切り替えて行動から始めることにしよう。

 早朝、家から数分歩くと、いつもすれ違う人がいる。

 毎日のように出会う。

その内に向こうから、

「おはよう!」と明るくて大きく元気に声をかけられる。

 だから私も声を大きくして、

「おはようございます」と返すようになった。

 その内に、

「行ってらっしゃい!」と声をかけて下さった。

 だから私も元気な一日が始まる。

 

 目的地までは、色んな行き方がある。

 一年ほど前から、また坂道を歩きたくなった。

 そんな道ですれ違った声だ。

 明るい方へ、

 この道で行こう!と、

 わたしは、声に背中を押された。

 

 

 

 

 

 

アンナ

  アンナという女預言者は、若い頃に夫に先立たれた。しかし、たくさんの幼子を大切に育てた。

 育った子どもたちは、知恵に満ち恵みに満たされてたくましい大人になっていた。 (ルカ2・36ー40)

 

 私の育ての親である代母は、100歳まで生きた。ご主人を早く亡くされたが、「良かったのよ。自分の好きな事が出来て。」とあっけらかんとしていた。

 60代のお子さんが立て続けに亡くなった。さすがに「長生きすると、みんな死んじゃって友達もいない。私ももう死んでもいいの。」とこぼしたがあっけらかんと言うので、私には内心の深い痛みが分からなかった。

 90歳を過ぎて脳梗塞で倒れた。しばらくするとまた「順調、順調。」と言って若い施設の介護士に明るく接していた。

 「葬式は、家族だけで済ますから知らせないからね。」と言っていたが預言したようにコロナ禍で亡くなった。

 

 いつも枕元に聖書を置いて読み込んでいた。豊かな人生を送られていた。「こだわり無く生きましょう。」といつも励ましてくださった声が蘇る。

 

 (写真は、長崎の養育院で戦争孤児を養子として育てた岩永マキ)

 

 

続デコローレス

 今朝は、風が強かった。

「今日は、風が強いですね。」と大家さんとすれ違うと

「元気ですか?」と声をかけられる。

心配されることが、ありがたかった。

私は、「はい。年相応に」と当たり障りなく返した。

ふと思出だして、

「あのう、家族が大きなカステラを送ってきたんですが、半分くらい食べませんか?」と聞いてみる。

「あー頂けるなら」と大家さん。

ということで、カステラの行方も決まりほっとした。

 2年前の預言通りに、たくさんの人々と繋がった。その感謝をはがきにしてみた。 

 安心出来る環境だからこそ、人は惜しみなく分かち合い支えあえる。

 ハーバード大学の80年に渡る研究では、人との関係性を大切に育んだ人々が最も困難な状況を生き抜き、感謝の生涯を閉じた。(『GOD LIFE幸せになるのに、遅すぎることはない』辰巳出版発行)

 

新しい朝

 信号待ちを煩わしく思い、いつもと違う道を行く。

 公園を通ると落ち葉が頭のてっぺんに刺さる。

 枯葉は風に吹かれてはらはらと降り、カラカラと音を立てて地面に積み重なる。

 面白くなり写メを撮った。

「やっと気づいたか?」というように。影が笑っている。 

 「いつもあなたに付いてまわる邪魔者扱いされてきた。」と影はいう。

 申し訳なかった。と思って今日は光の中へお招きした。

 

 

隣人とは誰か

 

 

  早朝から出かけて用事をすませ、迎賓館前の公園に来た。

 芝生の上には、彼岸花、たんぽぽ、

上を見上げると季節を誤った桜が咲いている。

 ベンチに腰を下ろし、持参したおにぎりと卵焼きを食べた。

 小学校3、4年生くらいの女の子が父親と徒競走をしている。ゴール地点から「ようい、どん!」と母親が声を張り上げる。

 父娘は、全速力で走っている。流石にまだお父さんには敵わない。

 

 20 年前の我が家を振り返った。

夫には、全速力で走る力はもうないだろう。

 生き生きとした時間は、一瞬しかない。

 それでも、

 季節を外した花たちが、小さく咲かせよと語りかけている。のかも知れない。

 人に振り回されてばかりいた自分を振り返り、悲しかった。

不登校婆

 三日前、施設の都合でマイクで話さなればならなかった。

 マイクの🎤スライドスイッチのオンオフの度に親指の付け根が痛む。

 突き指も何もしていない、腫れも熱もないのに、なぜ痛みがあるのかわからなかった。

 今度は昨日の夕方から、のどが痛み出し、血が滲み出す。

 首も腫れている。なんかマズイと思う。

 夫が、「仕事やめたら」という。

 「ああ無理してた。」と私。

 無理じいされるなら、体は正直に答える。

 目指す旗印を見失なうところだった。

 と言うことで、体に正しい不登校婆をしている。わけだ。