旅の途中

 疲れがたまり、眠れない日々を過ごしていた。

 それで、

 まだ涼しい早朝に出かけるようにした。

 広い聖堂の中は涼しく、静かに過ごしたい人が集まっていた。

 2時間漂い続けたメディテーションが終わりに近づいた。

 

 その時パイプオルガンから、アニュス・ディが流れてきた。

 

 メディテーションの中で、私はドラマを観ているように自分の旅を振り返って最終章まで観ていた。

 

 外に出ると、芝生のシロツメクサに蜂が蜜を吸っている姿が愛おしく見えた。

 時々強い風が吹き抜けて行くのが心地良かった。

 

 

 夜のひと時、家族揃ってのロザリオを唱えられた。

 命があり、喜びがあり、希望があることに感謝する時間に恵まれた一日にとなった。