悲しむことは生きること

 タイトルの本は、福島県相馬市で原発被災者の治療に当たる精神科医が書いたものだ。

 私は、10年ほど前に沖縄のPTSDを書いた記事から、この著書である蟻塚亮二という人に興味をもっていた。

 現在は、福島で治療に当たるこの医師の内容を読み、普通の人では無いという思いに至った。

 自らの逆境体験を「ありんこサバイバル」と称して、患者とともに「あんたもえらい!ハイタッチするべ!」と言って悲しみを分かつ。

 

 

 

 私は、7月に友人を1人亡くした。沖縄で生まれた事を語りたがらなかった彼女だった。

 彼女からたくさんの書籍を頂いた。たくさんつけられている付箋。ところどころに引かれた線から、その胸中を僅かながら理解したいと思った。