電車から降りてしばらく歩き、東へ曲がるともうすぐ我が家が近い。

 緩やかな下り坂の道に、街灯の灯りが重なって見える。薄暗くなった夕方の空には、太縞の雲が浮かんでいる。

 もうすぐ家に着くと思いほっとするひと時だ。

 

 今朝は、ペットのネコを受診させるため、娘夫婦が車で迎えに来た。

 そこに丁度いたご近所さんに声をかけられ二人に娘を紹介する。娘は、「母がお世話になっています。」と挨拶してくれる。

 一方通行で道幅が狭いので、ご近所さんは、いつも道を挟んで気軽に声を掛け合う。

 たぶん昔も今も変わらない。私はそんな温かい雰囲気が好きで、自治会に参加させてもらっている。

 

 街灯の灯りが温かく見えたのは、そんな場所であるからかも知れない。