一が月前から髪の毛がぱらぱら抜け、円形脱毛症になっています。
そういえば仕事中毒な私でした。
無理をした夜は、疲れのために足がつってなかなか寝付けなかった。
頑張りすぎて、ストレスで体中に痛みを感じていたと思います。感覚が麻痺していたのでしょう。気づいていませんでした。
近くの皮膚科から大学病院に紹介されましたが、初診までに一か月待ちでした。
そんなわけで、「ストレスによる免疫力低下かも知れない。」と考えました。
その対策として、友人を公園に誘ってみんなでお弁当をたべたり、一緒にゴスペルを聞いたりと、皆さんにご協力いただき、出来るだけ楽しい事をしてみました。
今日、やっと受診日がきて診てもらいました。
大学病院に着くと、もう昔の事ですが、家族の入院した時の、息が吸えなくなるような日々を思い出しました。
予約時間より、1時間遅れて診察になりました。
医師は、「頭部に円環状に脱毛がありますが、脱毛の拡大は止まっており、脱毛部にも新しい髪が生えて来ている。他の健康な部分も問題ない。」とのことでした。
「円環状…」と聞いて、
本当にきつい事があったわ!
「これが茨の冠かな?」と思いました。
こころと身体が繋がっているのは、あたり前の事ですが、
医師は、「みなさんそう言うけど、科学的に証明されていない。」と言われました。
しかし私は、「新しい髪が生えて来ている。」と言われただけで、安心してもう治ったような気持になりました。
会計を待っている時、お隣に座ったご高齢夫婦がいました。
奥さんが「麻酔から醒める時が、ほんとうになんとも言えん気持ちが悪くて嫌だよ。」と話すと、
ご主人は、ただただゆっくりと 「うんうん」と聞いています。
また奥さんが「白内障の局所麻酔でもできるのに…」と言うと、
またご主人は、「うんうん」と聞いています。
なんだか、古い家の縁側で、日向ぼっこをしているような温かな気持ちになりました。
ほっとしたら、お腹が空いて来ました。なので、病院の庭の木陰のベンチで、持って行ったお弁当を食べました。
花壇には、たくさんのピンク色した小さなお花が咲いています。すっかり気分が良くなり、何かいい事も起こりそうな気分です。
ふと、
焼野原となった市内を、木の杖を頼りに歩く永井博士の映像が脳裏に浮かびました。
被爆後の長崎は、70年間は草木が生えない不毛の地とされていました。
博士は、そこに小さな命を見つけ、希望を抱いたそうです。
博士の『いとし子へ』を20代の頃に読んで涙した日がありました。
今あることに感謝しなくては、
命が生きている。
喜んでいる。
証明する必要なしです。