自治会の総会が、3年ぶりに振りに開かれた。
会場に着くと、既に椅子も並べられていて開催時間までずいぶん時間があった。
なので、首にかけていたネックレスをみんなに見てもらった。
一緒にストレッチのサロンに通う88歳の女性が細かいビーズでネックレスを作っている。その作品を時々いただいていた。それで私も触発されてしまったのだ。
もうあまり使わない物を一旦解体して、適当に繋ぎ合わせた。
テーマは「夜の星」と説明した。
「星座みたいね。」
「そうなの。海の感じにもなってるかな。」
「何をつかったの?」
「100キンにある釣り糸。これが楽しくて、考えないでつなげてたらこうなったの。」
「留め金がないから簡単ね。」
「こんな簡単な材料でサロンをしてみたらどうかな。」
「簡単ていうけど、年寄りには、大変だよ。選ぶのだけでも教えてもらわなきゃ。初めから全部を用意して置いて、2時間で出来上がるのじゃなければだめよ。」
という話をしている内に時間が来た。
参加した方々は、だいたい80歳前後だった。
すっと軽やかに立ち上がって意見を述べる女性は、93歳という。
その意気込みに、またしても“負けた”と思う。
「18歳から、58年ここに住んで居ます!」という人の言葉が誇らく響いた。
私は、まだ7年目。
そして、私が住むマンションのオーナーは10年目だそうだ。
みんなこの場所が好きなのだという事がよく伝わって来る。
会長さんは、急に引っ越す事になった。
でもやっぱり、この場所が気に入っているようだ。
お祭りの引継ぎが出来ていないからパートタイマー役員で手伝うそうだ。
今年は、4年ぶりの例大祭。
みんなの意気込みが伝わって来る。
総会が終わりおみやげのお弁当を渡すと、大家さんは、
「頑張ってね。」と言う。
しかし私は、ただ居るだけ頑張る事がほとんどないから、
「ありがとうございました。」と返した。
楽しそうな雰囲気が好きだ。
そこに居るだけで、生き甲斐がある。
楽しい思い出の星座が一つに繋がりますように。